【ニュースレター巻頭言】7月号『小坂忠師のこと』

日本のポップス界のレジェンドであった小坂忠さんが、キリスト・イエスを知った素晴らしさのゆえに、その栄光のすべてをちりあくたのように捨てて、音楽伝道と賛美の働きに命をかけた人生を走り尽くして、この4月29日に天に凱旋されました。73歳でした。 

 小坂忠さんとの出会いがなかったら、ユーオーディアはありません。ユーオーディア(キリストの香り)の名付け親であり、私たちの歩みをずっと励まし応援してくださいました。個人的には妻との出会いも結婚も忠さんのおかげであり、頼れる兄貴でした。旅もよくご一緒させていただきました。くじけそうになった時も、「大丈夫だ!俺も道で人参を拾って食いつないだことだってある(笑)!主が一緒だから絶対大丈夫!この道は楽しいよ!」と、励ましてくれました。  

 忠さんと初めて出会ったのは、もう39年も前のことです。私はドイツ留学中にクリスチャンになり、音楽伝道を志し心燃えて帰国したばかりの頃でした。当時「CAF」という集会があり、そこで初めてお会いしました。「CAF」というのは「Christian Artist Fellowship」の略で、様々なアーティストたちが集まっていました。音楽家も大勢いました。ジャンルは全く違います。CAF のリーダーだった忠さんが言いました……「我々はみんな音楽のジャンルは違う。しかし、賛美というジャンルで一つだ!」……みんな「アーメン!!」でした。このようにして新しい賛美のムーブメントが始まったのです。その一つがユーオーディアなのです。 

 敬愛する方を天に送るということは非常に悲しく辛いことですが、しかし「私たちの国籍は天にあります(ピリピ3:20)」。実は、私たちもすでに天の住人なのです。この世のほうが仮の住まいです。やがて天で合流し、ともに主を喜び、賛美します。だから、私たちは賛美と音楽伝道のヴィジョンを受け継いで、与えられた一日一日を精一杯歩んでいかなければならないと思います。

さて、8月6日「第28 回ユーオーディア賛美の夕べ」がいよいよ近づきました。思い返せば「第1回賛美の夕べ(1990年)」で「No Greater Love」のナレーションを担当してくださったのも小坂忠さんでした。懐かしいです。昨日のようです。

 今年の賛美の夕べのテーマは「いのち」。ウクライナでの悲惨な戦争、飢餓や病など世界中で尊い命が奪われている今の世にあって……キリストのうちにこそ「ほんとうのいのちがある」ことを宣言し、伝えましょう!

 まだコロナが終息したわけではありません。ホールの規定で出演者の人数制限があり、今回もともに賛美したくても出演できない兄弟姉妹が大勢おられます。とても残念ですが、舞台に上がる者も祈り支えてくださる方々も主にあって一つになって備えましょう。今回は「配信視聴チケット」も企画しました。遠方にお住まいの方々にも賛美の夕べを届けることができます し、家族や友人にプレゼントすることもできます。是非、多くの方々に賛美、福音を届けましょう。 

 皆さんのお祈りとご協力をよろしくお願いいたします。 

ユーオーディア代表 柳瀬 洋